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ライトボックス

 フィルムを使わない方々にはもはや不要のものであろうが、マウント作業には不可欠の道具がある。これがないとマウント作業はとても困難な、苦痛な作業になる。どうということもない、ライトボックスとかライトビュアーと呼ばれているもの。名前の通り箱型の筐体に蛍光管がセットしてあり、片面に乳白板がセットされている。
 今では薄型の発光体を組み込んだコンパクトなものが主流だ。過去にはポジフィルムのチェックに欠かせない、色調と明るさを調整したものもあった。大きな箱に専用の蛍光灯が2本内蔵されたものだが、構造が簡単な割にはとても高価だった。画面が大きいのはいいのだけど、やっぱジャマ。
 そんなわけで、マウント作業用にもう一つ買ったのだ。この手のものはどういうわけか高価な気がするので、演色性は犠牲にしてもいいから一番小さな、一番安いものを選択した。それでも5~6千円はしたかな。
 駅前の量販店に行ったのだが、いま一つ割引率が良くない。そこでebayをチェックすると、全く同じものが送料込みでも安く買えることを発見した。輸出用のモデルだけど、仕様は全く同じ。何年も前の話です。
 単4乾電池で使えるのだけど、マウント作業など長時間使用にはACアダプタから電源を取ったほうがいい。小さな画面だけど、マウント作業をするには何の不自由もない。じゃまにならない、程よい大きさ。
 ふと気付くと、カバーを開けた窓枠がリアリストマウントの大きさに近い。これはと思ってマウントをセットしようとしたら、マウントの方が僅かに大きかった。セットできたら何か面白い使い方ができるかもと思ったのだが。それはともかく、もう何年もこのチッチャイヤツを使っている。なかなかの耐久性である。今でも売っているのかな?


▲演色性重視のライトボックスの中身、それとハクバの製品

▲演色性重視の蛍光管

(追記)
現行商品をネット検索してみましたが、フィルム用のライトボックスがほぼ絶滅状態であることがわかりました。
ebeyなど海外マーケットには僅かに現行品が流通しているようです。
蛍光管を自分で交換できる大型のライトボックスは、今やとても貴重なものになってしまったのかもしれません。

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年02月21日 10:00


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