STEREO CLUB TOKYO

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シャッタースピードの行列

 現代のカメラのシャッタースピード表示は1,2,4,8,15,30,60,125・・・と並んでいる。これを倍数系列と呼んでいる。余談だけど、実際のスピードは各1,2,4,8,16,32,64,128・・・分の1秒に調整されているから、ほんとうに倍数になっている。リアリストの場合は表示が1,2,5,10,25,50,100,150または200になっていて、倍数になっていない部分がある。この並び方はこの年代のカメラによく見られるもので、国際系列と呼ばれている。インチキそうに並んでいるが、由緒正しいものなのだ。ただ、リアリストの最高スピードが1/150というのはどう考えても半端だ。レンズバージョンがf2.8のものは1/200だからこっちの方はまあ、納得がいく。実は、リアリストの内部機構はf3.5モデルとf2.8モデルでは、年代の違いによる変更点は別として決定的な差はない。どうしてシャッターのスペックを変えたままにしていたのか、どんな経営戦略があったのか、今となっては謎である。
 ところで、このシャッターダイヤルには少々遊びがあって、はっきり言っちゃえばガタガタする。これはシャッターダイヤルとシャッター設定のカムの間に遊びがあるせいで、ちょっと気になるけど遊びの中間あたりに指標を合わせておけば大丈夫。1/10と1/25の間でダイヤルが重く引っかかることがあるが、これはシャッター制御の切り替えが行われているためで正常な状態です。ちなみに、中間シャッター(数字と数字の間に合わせて使うこと)は切れることは切れるけど、機構上望み通りのスピードになることはない。やって壊れることはないけど。
R10.jpg

投稿者 sekiguchi : 2004年10月16日 00:59


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