STEREO CLUB TOKYO

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1042/DAVID WHITE ANASTIGMAT 35mmF2.8

 Ektarレンズの後継に、自社名を冠したF2.8レンズを採用したモデル。ボディは巻き上げのラッチ機構の変更、二重露出防止機構・解除機構の追加がされている。シャッターボタンの手前、裏蓋のすぐ上の引きノブが解除機構で、多重露光をするときにシャッターのロックを外すためにある。因みに、初期の1041やEktarの多くはこれがない。これらはロックが解除できないのではなく、ロックが付いていないのだ。だからシャッターボタンのそばにある窓に赤い印が出ていても、重ねてシャッターが切れてしまうので注意がいる。知らないウチに立体心霊写真が撮れちゃうかもしれないからだ。
 F2.8レンズは、F3.5レンズと同じくANASTIGMATの標記であるが、レンズ構成は全く異なり、3群4枚のテッサータイプである。イメージサークルも十分大きく、画面の四隅が減光することもない。琥珀色のコーティングがされ、逆光にも強い。解像度、コントラスト供に高いが、Ektarとは異なりブルー系のカラーコントラストが高い。僕がアフリカで撮影したときには、どこまでも深い青空の色を忠実に再現してくれた。若干硬調の印象を受けるが、メリハリの効いた絵を作るのにイイと思う。このレンズもEktar同様、ボケ方は自然な感じで、芯が残ったり二線ボケが出ないので、立体視で違和感のない作画ができる。
 このモデルは1041に比べると製造数が少なく、手に入れるのは少しだけ難しい。とはいえ、マーケットにもよく登場するので程度と価格のバランスを見極めてチョイスしたい。米国での価格は最近少し下がり傾向で、1041の3倍程度で取引されている

DW1042.jpg

このレンズには”GERMANY”の刻印がある。文字の天地が変わっていることに注目!

投稿者 sekiguchi : 2004年12月12日 14:17


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