STEREO CLUB TOKYO

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模様替えをする

 過去にはPENTAXがLXボディの革張りを購入者が事前に選べるサービスをしていた。このLXの革張りにトカゲ革なんかがあってとてもカッコよかったのだ。メーカー純正でなくても、カメラの革張りを特別なものに替えるサービスというのは世の中にある。ということは個人でもできるのでは。今は趣味で皮革工芸品を作る人が増えていると見え、東急ハンズなどでいろいろな皮革素材が売られている。もちろんトカゲ革だってある。魚類のエイの革なんていうのもあった。自分で気に入った革に自由に貼り替えることができたらさぞかし気分がいいことだろう。というわけで革の貼り替えに挑戦だ。
 被験者は前のブラック・リアリストと同じ。前のオーナーがどんな使い方をしたのか革が破れている。まずはこれを剥がさなくてはならない。今回はオリジナルの革は再生しないので少々乱暴に剥がす。しかし、修理が目的で剥がすときには革を破かないように注意すること。革とボディの間にナイフを入れ、固まった接着剤を切るようにして作業をするとやりやすい。交換用の革は、オレンジ色に着色された豚革を使用した。革の厚さに注意し、革の目などに注意して良い部位から切り取る。剥がしたオリジナルの革を型紙代わりにするとやりやすい。少し大きめに切り、カメラ本体にあてがいながらハサミやカッターで修正をしてゆく。きれいな切り口を作ることが仕上がりの完成度に効いてくる。
 ボディの古い接着剤は除去して滑らかにしておく。仕上げのポイントだ。さて、革貼りには皮革用のボンドを推奨している修理ガイドの本があるが、僕はあえて両面テープで張ることを推奨したい。ボンドは接着強度が出るものの、革に浸透しすぎたり、固まった後の修正が難しい。接着強度と剥離性のバランスがよいペーパー用両面テープが使いやすい。
 張り替えが完了すると、醜い機体がオリジナルカラーで甦った。カッコいいだろ。

R40_3.jpg
コンチュラを意識したカラー。ブラックというよりパンダ。

投稿者 sekiguchi : 2005年09月17日 13:08