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ビューファインダーの修理

 ビューファインダーの汚れなどのため、ファインダーが見づらくなっているケースは多い。対物レンズの汚れは特に目立つものとなって現れる。対物レンズの前面を清掃するだけで解決する場合もあるが、内面が汚れている場合は分解清掃が必要だ。
 対物レンズを外すには、レンズカバーのベークライト台座をまず外し、レンズを押さえているリング①をカニ目レンチで外す。つかみしろが小さいので、レンチのズレによってリングやレンズに傷をつけないよう慎重に作業をすること。リングを外すと、視野枠のマスクと②、対物レンズ③を取り外すことができる。レンズクリーニングのみで驚くほど改善する場合も多い。取り付け時には、視野枠マスクがずれないよう微調整が必要だ。
 さて、ここまでは簡単なケースだが、その奥にあるミラー④が劣化してコントラストが低下している場合も多い。また、CUSTOMのようにごく後期型になるとミラー材質が変更になっており、黄色く変色している場合もある。修理にはミラーの交換が必要だ。ミラーはガラスにアルミ蒸着した表面鏡が必要だが、万華鏡専門店などで素材として入手することが可能だ。これをガラス切りで切り出し、交換すればよい。と、言うのは簡単だがこれが結構大変な作業になる。自信のない人は手を出さず、ミラーもブロワ-で吹くぐらいに留めた方が良い。ミラーをペーパーで拭いたりするとかえって傷がつくことがある。
 ミラーを交換する場合、オリジナルのミラーは接着されており、破砕して丹念に清掃するしか方法はない。交換用ミラーは接着剤等で貼り付けることになるが、切り出したミラーの寸法が悪いとうまくセットできない。また、表面鏡は傷がつきやすいので作業は慎重を要する。ミラーは接眼レンズ側にもう一枚⑤あるので、これは底蓋を開けて交換する。難しい作業だが、これでビューファインダーは見違えるほど見やすくなる。
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投稿者 sekiguchi : 2006年05月27日 08:23


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