STEREO CLUB TOKYO

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モノクロスライド

 ポジフィルムでステレオ鑑賞する、この方法は一番臨場感がある。ポジフィルムと一口に言ってもいろいろな銘柄があるけど、フィルムによって色の出方とかコントラストが違う。普段使い慣れているものから別の銘柄に変えると、新しい描写に感動したり、逆にがっかりということもある。自分の感覚にあったフィルムが見つかると撮影も楽しい。
 カラー写真だけでなく、モノクロの世界というのも味わいがある。だけど、モノクロのポジフィルムというのはかなり特殊な分野になるみたいだ。かつてはアグファからスカーラ200が発売されていた。感度設定がある程度自由にできて、現像のときに感度指定をする。専用の現像プロセスだから普通のリバーサル現像とは一緒にできない。料金も割高だった。
 このフィルムを使って何回かステレオ撮影をしたけど、その仕上がりにはちょっと癖になりそうなところがあった。カラーにはない感動がある。次はどんな題材で撮ろうかと考えているうちにフィルム販売と現像受付が終了してしまった。そんなわけで今でも我が家の冷蔵庫には4本のスカーラたちが寝ている。
 今でも海外のどこかでスカーラの現像をしているという噂も聞く。そんな気の遠くなるような手間をなくしてモノクロポジで撮れないだろうか。普通にネガで撮り、ネガフィルムにコンタクトプリントしてポジを得る。最もオーソドックスな方法だけど、これも手間がかかるし画質がどうしても劣化する。モノクロネガを現像の段階で反転する方法もある。だけど廃液の処理が面倒な危険な薬品が必要だ。環境にやさしく、安全な方法はないものか。
 さらに深く調べると、モノクロ現像でポジが得られるフィルムがある。ローライスライドダイレクト。ヨーロッパで売られているらしいが国内ではまだ販売されていない。あまり情報がないのだけど、早く入手できる環境になって欲しいものだ。

表参道1.jpg

投稿者 sekiguchi : 2009年10月17日 00:30


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