STEREO CLUB TOKYO

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マウント時の工夫

 自作に限らず、マウント作業の一番のポイントは左右のコマ位置の微調整だ。左右の位置調整はステレオウインドウの調整とトリミングも兼ねるから、この調整で雰囲気が大きく変わる。また、上下の位置調整が狂うと目が疲れる画面になるし、微妙に傾きがずれていても、ウインドウの周辺で違和感が出てしまう。
 この調整作業を助けてくれるのが、貼りなおしができる糊。適度な粘着力をもっているので便利だ。最近、文具店の糊コーナーでよく見かけるのが、テープタイプのもの。これは、ロール状になったベースに、ドット形状で粘着物が並べてある。手を汚さずに扱えるので便利だし、貼りなおしもある程度できるので良さそうな感じ。使ってみると、確かにいいんだけど、ちょっと糊の弾力が強すぎる感じがする。微調整をするときに、糊の弾力が利きすぎて、コマの位置が元に戻ってしまうのだ。十分の一ミリ単位の調整にはちょっと向かない。
 もう少しいいものがないかと、いろいろ試した結果、いい物を見つけたので紹介しよう。トンボ鉛筆製の“液体のり・ピットマルチ2”というやつである。白い粘液状の糊で、乾かした後に粘着性を持った状態になり、貼りなおしができる。これを薄く塗ると、弾力を無視できる程度になるので位置調整がやりやすい。ごく薄く、少量だけ使うのがポイントだ。
 ヒートシールマウントには、この糊を要所に置いて、フィルムの仮位置決めに使うと作業が楽である。アイロンを当てて固定する前に、仮止めの状態でビュアーに入れて確認するのだ。ステレオウインドウがおかしいなど、フィルムの位置を微妙に修正する時、仮止めができる糊はとても便利である。シールするときに熱を加えても、何の問題も生じない。
 さて、新型マウント製造の主な紹介はここまで。この後も若干、アイデアを紹介します。ご活用あれ。

仮付け糊.jpg

投稿者 J_Sekiguchi : 2011年05月19日 10:00


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