STEREO CLUB TOKYO

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超兵器H420号

 誰でも知っているラミネート加工というのは、ステレオマウントのヒートシールと仕組みがよく似ている。熱で溶ける接着剤を塗布したフィルムで紙をはさみ、加熱したローラーで圧着するのがラミネーターなのだ。だけど、ステレオマウントのような厚い素材を通すことのできる機種は限られている。すでに紹介したアコ・ブランズ・ジャパン社GLMH420型は、1.0mmまでの厚い素材でもラミネートすることができる仕様で、ホビーユースとしては稀有な存在だ。
 それに、この機種はローラーの加熱温度を3段階で調節することもできる。ステレオマウントを作るには高温がいいのか、低温がいいのか。実験してみなければわからないのだが、温度の選択ができるというのはいいことだ。
 さて、さっそく実験をしてみた。マウントをそのまま通すと、露出したフィルム面に加熱されたローラーが直接触れてしまう。熱の伝達の点ではマイナスだが、二つ折りにした厚手の紙で挟んで通すことにした。さすがに初めてのことなので、機械に通すときには緊張する。ほんの十数秒で加工が終わり、機械の後ろから被験物が出てきた。
 なんと、フィルムの乳剤面が熱で変形している。マウントの接着は・・・いまひとつ接着が弱い。機械の温度設定は最低温にしている。温度を上げることはできるが、フィルムはさらにダメージを受けるだろう。はてさて。
 まずは、フィルム面のダメージを回避する方策が先だ。フィルム面が湾曲して高温の部分に直接触れないように、マウントと同じ厚紙で窓の部分を覆うことにした。マウントを自作したときに切りかすとして出た部分を使う。若干サイズを小さく加工している。これを厚紙の台紙に位置合せをして貼り付け、さらにマウントをセットしやすいように位置合せのパーツを貼り付けた。この治具で何とかうまくいって欲しい。というわけで再実験。(つづく)

H420b.jpg

投稿者 J_Sekiguchi : 2011年10月21日 10:00


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