STEREO CLUB TOKYO

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2013年の挑戦

 ウチの冷蔵庫に長年保管しているフィルムがある。アグファから発売されていたモノクロポジ専用のフィルムでスカーラ200xという。現像処理がスカーラ専用で、特定のラボに送って処理するものだった。現像に時間もお金もかかったけど面白かった。モノクロで見るポジスライドはとても新鮮な印象があったのだ。
 スライドビュアーで立体写真を鑑賞する方法で、モノクロのスライドが作れるフィルムはとても都合が良い。しかし楽しんでいたのもつかの間、突然販売が終了し、専用の現像処理も受付を終了してしまった。このフィルムは5本組みで販売されていたので、使いかけの4本が行き場のないまま冷蔵庫に取り残された。
 元の箱を処分していたので有効期限がわからない。だが、最後に撮影したものから推定すると購入から既に8年が経過している。さて、8年も前のフィルムが使用に耐えられるだろうか。興味深いところだ。
 硫化剤を使って画像反転し、ポジ像を得る自家現像でこのフィルムが使えるかもしれない。今までフォマパン100でよい結果が出ている処方をスカーラ200xで試してみよう。4本しか残っていない貴重なフィルムから1本をステレオリアリストに装てんする。感度低下があるかもしれないが、ISO200に設定して撮影した。
 現像条件はいつも良好な結果がでているフォマパン100の処理と同じにしてみた。定着終了後にタンクをあけると、フィルムが黒く沈んでいるように見えた。やはりダメか・・・だが。光にかざしてみると、アンダーながらポジ像が出ているではないか。コマ番号が薄い・・・もう少し現像を押せば使える。
 思いがけない結果が出て、残りの3本をどう使おうか悩んでいる。本当にフィルムの世界は面白い。

反転現像したフィルムはスキャナーでうまく読み取れない状態でしたので・・・あしからず。

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年05月09日 10:00


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