STEREO CLUB TOKYO

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元に戻そう

 ステレオリアリストを何台も持っていると、機体によって部品の細部が微妙に違っていることに気付いたりする。オリジナルの状態で違うものもあれば、何代かオーナーが代わってゆく過程で手を加えられているものもある。ナイスな改造もあれば、なんだこれと思うものも。まあ、ほとんどは「なんだこれ」なんだけど。
 そんな一台にエクターレンズ付のものがある。めったに利用しないYahooオークションで落札したものなんだけど、巻き上げノブと巻き戻しノブのてっぺんがピカピカなのだ。鏡面のように光っているうえに錆びている。こんなものは普通入札しないのだけど、エクターレンズなのにありえない金額だったのだ。国内では希少性の認知度が低いため、競争が起きなかった。現物確認で、ノブ以外はオリジナルで、機械も正常だとわかった。
 こんなノブは見たことがないので、後から手を加えたものだろう。オリジナルは同心円のヘアライン仕上げのはずである。たぶん、傷が付いたかして磨いたんだろう。ヘアラインを作るより磨き上げた方が簡単だしね。
 このピカピカ、どうにもカッコが悪い。一度、別の機体のノブと交換したけど、ギアの噛み合わせがしっくりこないので戻した。我慢して使っていたけど、そろそろこれを手直ししてカッコいい状態に戻してあげよう。
 ノブを外し、粗めのサンドペーパーで錆を落としながら平面を出す。この「平らに削る」というのを手作業でやるのにコツが要るのだ。どんなコツ?といわれても言葉で説明できないんだけど。平面が出たら#2000のペーパーで一旦粗削りの切削跡を消す。さてここからが技。ノブの軸穴に心棒をあて、サンドペーパーの上で回転させる。慎重に削ると、手作業でも機械で加工したような切削跡ができる。見違えるようにカッコいい。

 


修正前のピカピカ状態を撮り忘れました。
だからといってまた磨き、ピカピカに戻して撮るのもねぇ・・・

投稿者 J_Sekiguchi : 2013年06月13日 10:00


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