STEREO CLUB TOKYO

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TDCステレオビュアー

 TDCというのはThree Dimension Companyの頭文字だということなので、それに更に「ステレオビュアー」と付けるのはとってもくどい気がしております。それはともかく、TDCのカメラといえばステレオビビッド。赤瀬川師匠が著書で取り上げたことから一躍人気になった、とてもかっこいいカメラでございます。だけどTDCのステレオカメラはこれだけじゃない。ドイツの銘玉ローデンシュトックのレンズを採用しているカラリストがある。カラリストにはⅠとⅡの2種類があるのだけど、この二つはビビッドとは似つかないデザイン。
 ということはビビッドとカラリストは違うデザイナーで企画されたはず。では、ステレオビュアーはどうかというと、これもビビッド、カラリストのどちらとも似つかわしくないデザイン。全体が黒いベークライトで作られていて、リアリストビュアーよりも扁平な感じ。なんとなく近未来感を取り入れたような感じもあり、バックライトのスイッチ(押しボタン)を飾るTDCのロゴはビビッドのそれと同じ。ということは、デザイナーは別かもしれないけどビビッドの発売に合わせて企画されたビュアーなのかな、と考えてみたりもする。
 ビュアーの機能性能としてはリアリストのレッドボタンとよく似ている。どちらもピント調節機能として視野レンズの位置をダイヤル操作で前後できるし、左右レンズの幅もダイヤル操作で調整できる。バックライトは単1電池を2本直列に使って豆電球を灯す方法。スイッチは押しボタンになっていて、ボタンを押している間、バックライトが点灯する方式だ。乾電池の並べ方がレッドボタンと異なるため、扁平なデザインになっているが、視野が幅広になっているわけではなくリアリストサイズに対応したマスクになっている。
 ビュアーで大事なのは倍率と収差のバランスがちょうど良いこと。ある程度の倍率と視野を確保しつつ、気にならない程度の歪曲に抑える必要がある。球面レンズの時代の製品だから製造者側にとっても難しい課題であったに違いない。レッドボタンビュアーと並べて見比べると・・・あれあれ。どちらも同じような倍率ですね。見え方もほぼ同じ。どちらを選ぶかはお好み次第というところ。


投稿者 J_Sekiguchi : 2016年06月16日 10:00


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