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③あの物件
かつて放送されていたTV番組、トリビアの泉を深夜枠の頃から見ていた。けっこうオモシロい内容だった。小便小僧の由来についても番組で紹介していたが、爆薬の導火線の火を小便で消した少年の勇気を称え、という説がある。面白いのは検証してみるという。ダイナマイトにつないだ導火線の火を、小便小僧の噴水で消すというのだ。そんなもので火が消えるものか。そう思って見ていると、案の定、小僧は木っ端微塵になってしまった。
いろいろイジられる対象となる、ちょっと気の毒な小僧君。なんと同番組で、少女像もある、と紹介した。
その場所は、ホテルの観光マップにも、一般的な観光ガイドにも記載されていない。だからといって、どこにあるのか聞いて回るというのもねぇ。現地の情報で、どうもこの辺りにあるらしい、というおぼろげな位置を知る。
早速、夕食に行くのを兼ねて探してみるが、なかなか見つからない。まずいことに、目的地はレストランが多い通りの中にある。時間帯もあいまって、食事に出た観光客と間違われるのだ。通りを行ったり来たりしていると、あちこちから呼び込みが。「マタ会ッタネー。アナタ知ッテルヨー。オイシデスヨー。ヤマモトサン」なんて、妙な日本語で誘ってくる。僕はヤマモトではないし、あなたのところで食事はしない。それに今の目的は・・・。
そんな説明ができるわけでもなく、彼らと目が合わないようにまた同じ通りをウロウロする。諦めかけたとき、小さな小路の中に見つけた。小路に折れる角には、僕をヤマモトと呼んだ彼が立っていた。お前が邪魔を・・・。
この物件、判り辛い場所なのにけっこうな数の観光客が集まってくる。写真を撮る人もいっぱい。よし、小僧の時みたいに、周囲の人達もこの物件と一緒に撮る。・・・それは。できないよなぁ。(つづく)
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年11月24日 10:00
②ブリュッセル名誉市民
世界三大がっかり、という言葉をご存知か。世界的に有名でありながら、期待したほどでもなくてがっかりする、そんなもののベストスリー、である。そんながっかりの一つがブリュッセルにある。小便小僧である。
何でがっかりかというと、有名だから大きなものかと思ったら、意外にチッチャイ、というコトらしい。では早速、小僧君に会いに行こうではないか。ホテルにある簡単な観光地図を見ると、ちゃんと日本語で「小便小僧」とある。
通りを歩いてゆくと、観光土産の店があちこちにある。店のウインドウには、小便小僧をモチーフにしたものばかりが並べてある。ブリュッセルといったらこれしかないでしょうに。というぐらいの勢いが感じられる。
さて、この辺なんだが・・・と探しながら歩いているうち、うっかり通り過ぎそうになった。人だかりがしているので気がついたのだが。・・・ああ、やっぱりチッチャイ。世界ランクのがっかりという情報を事前に得ていたおかげだろうか、ショックには至らずに済んだ(笑)。赤い服を着た姿が愛らしい。服は日によって着替えられるそうである。やはり市民に愛されているのだ。服は毎日変わるのかと思ったら、翌日はマッ裸だった。裸の日?だったのかな。
たくさんの観光客が来るのだろう。一つの人だかりが過ぎ、次の集団が囲む。人だかりがあると写真を撮るのに邪魔だという向きもあろうが、僕はむしろ逆である。小僧に向かってカメラを向ける人、笑顔の人が多いほうがいい。そんな人たちも絵の中に入れるのだ。そんなわけで、いい感じに人が集まってくるのを待っていたりする。この方が撮影に時間がかかる。周囲を見渡すとなるほど、彼には人々の心を暖かくする力がある。
さて、小便小僧と対を成すものとは何でしょう。トリビアの泉でも紹介された、あの物件が次回登場します。(つづく)
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年11月17日 10:00
①ベルギー・ブリュッセル
さて問題です。ワッフル、ビンの中で醗酵を続けるビール、フランダースの犬、これらに関する国はナニ?・・・はい、ベルギー、正解です。この国の首都、ブリュッセルを訪れた。リアリストも一緒である。
ベルギーには変わったモニュメントがあったはず。そう思い出したのは旅の直前。ビューマスター・リールの収集で、なんとなく手に入れたのが1958年のベルギー万博のソフト。これにそのモニュメントがあった。巨大な金属球体が九つ、金属結晶を模したように連結されている。建築物としてこれほど特異なものはない。
アトミウムと呼ばれるその建物は、ビューマスターの立体映像で見ると、その迫力が伝わってくる。球体には窓があり、内部に入って観望できるようになっている。こんな不思議な建物、実物を見たらさぞオモシロイことだろう。
調べてみれば、今でもアトミウムは記念碑的に残されているのだという。ベルギーに行くなら、ちょっとだけでも見ておきたいものだ。だが、残念ながら今回の旅行のルートにアトミウム見学の予定は組まれていないのだ。
ブリュッセルに降り立ったとき、思い出して何だかへこむ。だが、幸運が訪れた。空港からホテルまで行く車で、運転手が気を利かせて万博公園を通って行くと言うのだ。程なく、ビューマスターで見た巨大な球体構造物が、突然目の前に現れた。半世紀前の不思議な建造物がここに残っている。
内部も見たかったのだが、残念ながらその時間は無い。何枚か撮った後、不安げな空から突然の大雨が降りだした。贅沢は禁物。当初の望みどおり、ちょっとだけ見られたのだ。願いがかなったのだから、文句はない。
さてこれから、リアリストで撮った写真とともに、ブリュッセルの街をご案内しよう。お付き合いください。(つづく)
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年11月10日 10:00
ラ・フェスタ アウトゥーノ
10月10日は晴れることが多い日だと聞く。この日を含めて三連休となった。久しぶりに家族と温泉に行こうと決めた。 圏央道、関越道を経由して草津に行くルートを選定し、車でお出かけ。昔は車にお金をかけたこともあるが、マニュアルミッションの車は極端に少ない時代。運転する楽しみが奪われたような気がして、今はATの小さなクルマ。
スピードは控えめ、というか控えめにしか出ない車でまだ渋滞の始まっていない高速道を流していると、古いオープンカーが目の前に現れた。あちらもスピードは控えめ。年配のご夫婦が乗っておられる。ああいう車で旅行をするのも楽しいだろうなぁ、ああいう余裕がほしいものだと妻と話をしていると、バックミラーに赤い、変わった車が映った。
ン?紅の・・・豚、いや、赤い彗星!?それはあっという間に視界を通り過ぎて行ったが、それもやはり古い車。こういうのが好きな人が多いのだろうか。そんなふうに考えていたら、後から後から、古い車がどんどん現れる。
よく見れば、車体にはゼッケンのようなものが貼ってあるし、サポートカーのようなものも並走している。後で調べたらラ・フェスタ アウトゥーノ2011というイベント。4日間で1200kmを走るが、どれも1967年以前の車だという。
偶然にも僕たちの旅行のルートと重なったため、たくさんのクラシックカーと並走するという夢のようなひと時を得ることができたのだ。走っているクラシックカーを間近で見るというのは大きなインパクトがある。感動する。ほんとに。
運転しながら撮影をするのは非常に危険デス。運よくサービスエリアで彼らを間近に見ることができたので、こちらも同年代のステレオカメラ“リアリスト”を取り出して撮影。なんでわざわざ使いにくい古い機械を使うのか。だって、こっちの方がおもしろいんだ。まあ、簡単には言い尽くせないところがあるのよ。僕もあんな車に乗ってみたい。
投稿者 J_Sekiguchi : 2011年11月03日 10:00